定期テストや受験、資格試験などで避けられない「暗記」のコツをメモしておこうと思います。暗記は苦手だという人も多いと思いますが、効果的な方法を知っておけば、もっと楽になるかもしれませんよ。8つのポイントを押さえ、勉強効率アップを目指しましょう!
まずは忘却曲線を理解する
忘却曲線とは、人間の記憶が時間とともにどのように減少していくかを表したグラフです。このグラフによると、最初に覚えた直後は記憶が強いですが、その後急激に忘れてしまいます。しかし、一定の間隔で復習することで、記憶が徐々に定着していきます。
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https://ja.wikipedia.org/wiki/忘却曲線 より引用 |
問題集だけで勉強するのはNG
問題集だけで勉強するのはやめましょう。問題集には一問一答形式の問題が多くありますが、これだけで勉強してしまうと、全体の流れが掴めないため理解が浅くなります。問題集はあくまで確認用のツールです。本番のテストの問題形式を知るために少し解いておく作業はしておくべきですが、本格的に解き進めるのは体感7割くらい覚えてからでいいかもしれません。
重要なのは、テキストを読み込むことです。テキストは用語集や問題集よりも詳しく説明されているので、出てくる単語がどういう文脈で定義されたものなのかを知ることができます。
ただし、完璧にしてから問題集をやろう!というのもNGです。すでに紹介した忘却曲線からもわかるように、インプット→アウトプットの繰り返しが重要です。教科書でインプット → 問題集で理解していない部分を炙り出す → 見つかった弱点を教科書で復習して補強する、というサイクルを繰り返していきましょう。
単純化して重要点をつかめ
語呂合わせを作る
覚えたいワードや文章をそのまま暗記するのではなく、自分の言葉で言い換えてみることも有効です。例えば、「こじつけでもいいので具体例を考える」「語呂合わせをつけてみる」などの方法があります。できた語呂のクオリティは関係ありません。これらの方法は、覚えたいワードに対して自分なりの解釈や関連付けをすることで、記憶に残りやすくします。
自分の言葉で説明
初めて学ぶ人に教えることを想像しながら声に出して、あるいは身振り手振りを加えて説明することで、理解度もチェックできます。覚えたつもりでも、自分で説明できない場合は、本当は理解していない可能性があります。その場合は、もう一度テキストや教科書を見直してみましょう。(この方法は、暗記科目に限らず、数学などの理解度を上げるうえでも有効です。)
(おまけ: 自分の理解度に自身がない場合は、ChatGPTなどのAIツールに壁打ちしてみることも有効です。「~というワードを、~のような意味で解釈したのですが、これで合ってますか?」みたいな感じです。GPT-4を使いながら勉強した結果、勉強の成果があがるという研究結果も出ているようです。ただし、分野によって知識が薄かったり、ハルシネーションに騙されて間違って理解するリスクもある点は注意です。)
似ている事柄を並べる
テキストや教科書では、似ている内容でも別々のページに書かれていることがあります。しかし、暗記するときは、似ている事柄をまとめて覚える方が効率的です。例えば、日本史であれば「農業に関連する出来事」「教育に関する出来事」「東北地方の出来事」などのようにテーマ別にワードをピックアップしてみましょう。時系列とは異なる新たな軸で観察することで、関連性や整合性を把握しやすくなります。
索引を使う
教科書やテキストを一通り覚えたと思っても、まだ忘れている単語や事柄があるかもしれません。そこで、本の後ろのほうにある索引を活用しましょう。
索引を上から順に見ていくと、「これなんだっけ?」「見たことないんだけど!」と思う単語がたくさん出てきます。わからない単語を見つけたら、それに関連する項目をもう一度復習しましょう。これを繰り返すことで、さらに記憶の定着を図ることができます。
前項の「似ている事柄を並べる」との合わせ技もおすすめです。やり方は簡単で、索引から「アルファベット3文字の言葉」「○○の戦い」などなど、条件を決めて似たワードを集めるだけ。別の視点から知識を俯瞰することで脳にとっての刺激となり、記憶に残りやすいです。
何も見ないで要点を書きだす
理解度を試すために、何も見ずに教科書の内容を紙の上に再現することもやってみましょう。もちろん、きれいに書く必要はありません。「3.単純化して重要点をつかめ」を何も見ないで、あるいはテキストをチラ見しながらやるイメージです。「鎌倉幕府成立までの流れはどんな感じだったかなぁ」「OSI基本参照モデルってどんな構造だったかなぁ」みたいな感じでテーマを決め、頭をフル回転して思い出しましょう。
思い出せなかった部分を色ペンで書き足してみることで、自分の理解度を可視化することもできます。
...以上、暗記のコツを紹介しました!
インプットとアウトプットのバランス、そして知識に触れた回数がものをいいます。丸暗記ではなく、自分の頭の中に知識を体系化していくことを意識しましょう。
これらの方法を試してみて、自分に合ったものがあれば取り入れてみてください。暗記は大変ですが、努力した分だけ成果が出ます。頑張ってください!
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